易しい語ほど、意味が多い

易しい語ほど意味がいくつもあり、続く語や主語、品詞によってどの意味かが決まります。

研究で分かっていること

易しい語でできた熟語を含む文では読み違えが増え、読んだ人はそれに気づきにくかったという研究があります。よく使われる句動詞の上位 100 には、合わせて 559 の意味が数えられています。語の意味をいくつ知っているかは、知っている語の数とは別に、文章の読解の成績と結びついていました。

研究の限り

これらは、結びつきや数を調べた研究で、覚えれば読めるようになると確かめたものではありません。知っている語の数も、読解には要ります。前置詞を中心の意味で教える方法の研究は、規模の小さいものが多くあります。

後ろの語と主語で決まる意味

adopt は、後ろが方法なら「採用する」、子どもなら「養子にする」です。run は、主語がバスなら「運行する」、水なら「流れる」です。SAKURA は、この手がかりを語義ごとに付けています(手がかり 9,850)。

手がかりで分かれる意味の見本
語手がかり意味句
adopt+方法・制度〜を採用するadopt a new teaching method
adopt+子ども〜を養子にするadopt a child from abroad
adopt+提案・案〜を採択するadopt the proposal by vote
run主語がバス運行するbuses run every ten minutes
run主語が水流れるwater runs from the tap
run+店・会社〜を経営するrun a small bakery downtown
run+for 選挙〜に立候補するrun for city mayor

前置詞は中心の意味と型で

at は「一点」、in は「枠の中」が中心の意味です。SAKURA は前置詞 46 語・接続詞 33 語・助動詞 14 語をカードにせず、中心の意味と型を一覧で見せます。覚えるのは、rob A of B のような動詞と前置詞の組です(文型で覚える英単語)。

品詞が変わると意味も変わる

notice は、動詞なら「気づく」、名詞なら「掲示」です。SAKURA は語族の帯に、同じ語族の語を品詞つきで並べます。同じ綴りで品詞の違う語は、出題の中で品詞を選んで答えます(派生語で覚える英単語)。

意味が多いと覚えきれないのでは

SAKURA の語族の中は、まず第 1 の意味から出ます。次の意味は、前の語を翌日以降に思い出せてから出ます。句動詞の意味の使われ方は少数に偏る、という研究もあります。

出典と注意

このページの研究は、主に学習者の読解や語の使われ方を調べたものです。SAKURA を使った人の成績を比べた研究ではありません。SAKURA は、この見方を語の見せ方と出題の順に使っています。

出典

  • Martinez, R., & Murphy, V. (2011). Effect of frequency and idiomaticity on second language reading comprehension. TESOL Quarterly, 45(2), 267–290.
  • Gardner, D., & Davies, M. (2007). Pointing out frequent phrasal verbs: A corpus-based analysis. TESOL Quarterly, 41(2), 339–359.
  • Liu, Y., & Zhang, D. (2025). Contribution of different aspects of vocabulary depth knowledge to reading comprehension in advanced English L2 readers. Reading in a Foreign Language, 37(1), 62–84.
  • Laufer, B., & Ravenhorst-Kalovski, G. C. (2010). Lexical threshold revisited: Lexical text coverage, learners' vocabulary size and reading comprehension. Reading in a Foreign Language, 22(1), 15–30.
  • Boers, F. (2013). Cognitive Linguistic approaches to teaching vocabulary: Assessment and integration. Language Teaching, 46(2), 208–224.
  • Garnier, M., & Schmitt, N. (2015). The PHaVE List: A pedagogical list of phrasal verbs and their most frequent meaning senses. Language Teaching Research, 19(6), 645–666.

理解を、理屈で。
記憶は、最低限。

無料体験版